犬のしつけインストラクター(有資格D.I.N.G.O認定)が、適正テストを行ったのち、自宅にて1~2週間犬を観察をしたうえで、紹介文を書いております。性格、犬種特徴、トレーニング状況、家庭犬適正などを考慮しています。

〔2404F04〕柴犬オス 推定7歳 2.8kg 【デコポン日記】関西エリア

2024.12.06

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柴男子7才 現在、療養中です。

【保護された経緯】
ブリーダー廃業。(廃業と言われているが崩壊に近い頭数を抱えていた)適切な医療を受けれず下痢が続いたため体重が2.7kg。緊急に医療が必要とレスキューされました。

下痢が続くため便検査をしました。
結果は「クリプトスポリジウム症」
陽性(R6.5.21)と判定されましたが、内服治療後の再検査で陰性(R6.6.11)。
(死滅したわけではありませんが現在周囲への感染力はありません。)

クリプトスポリジウムは小腸に寄生する原虫です。
感染経路は「自家感染」ペットショップや繁殖場で子犬の時に感染することが多いです。
(感染時ほとんど症状が出ません)
デコポンちゃんは繁殖場で感染したと考えられます。
健康な犬は一時的な下痢だけで自然に治癒しますが、元繁殖所のワンちゃん達に多い炎症性腸疾患
(普通の腸炎ではなく免疫疾患による)が併発すると難治性となります。

【寄生サイクル】
クリプトスポリジウム原虫に汚染された水や食品を口から摂取しオーシストという膜に覆われた原虫が体内へ。
小腸に到達すると膜が破れ中の原虫が小腸の細胞内に入り込み成長・増殖。(体外や自然界で増殖しません) 再び膜に覆われ体外へ。

【消毒方法】
オーシストという膜は消毒液には
強く熱や乾燥に弱いです。
高温スチームや熱湯消毒、長期の乾燥が効果的。
完全に駆除できる薬はないので、原虫の増殖を弱める薬を飲みながら体の抵抗力を高めることが治療となります。
人獣共通感染なので便の処理(体についた便も)、排便後の消毒や手洗いの徹底は必要です。 
現在陰性にはなりましたが、消毒は継続することが必要です。


【性格】
おとなしくとても人なつっこい。
抱っこは少し苦手。

【吠え】
無駄吠えはしません。
ご飯の準備の時だけ声を出します。

【食べ物】
毎回残さず完食。(早食い)
3食/日に分けて与えています。
炎症性腸炎のため繊維の多い食材や脂質の高い食材は控えます。
粘液胆嚢腫のため脂質の低い食材が必要。
噛まず(歯石が重症です)に食べてしまうため固い食材は控えます。

【留守番】
ゲージの中でおとなしく待っていますが、長時間のお留守番はまだ経験していません。

【他の犬との関係】
攻撃性はありません。

【散歩】
大好きです。
あっちこっち行こうとしますがリードするワンちゃんがいると一生懸命ついてきます。

【排泄】
排尿 :
室内や屋外どちらでもできます。
室内では決まった場所でできないためマナーベルトが必要です。
排便 :
1~3/日 良便~泥状便
便が出だすと少しずつ移動するためペットシーツは広めに敷いておくことが望ましい。
散歩では柔便で取りにくい時があるためマナー用のお水は多めに準備。

【お手入れ】
マナーベルトを着けることが多いのでお腹の清拭はこまめにします。
便が柔らかいので排便後は肛門を拭きます。
入浴は少し怖がりますがおとなしくしてくれます。

【健康面】
感染症以外に炎症性腸疾患の
可能性が高いです。
現在は食事療法と整腸剤と
下痢止めで様子をみています。
体重は少しずつ増加していますが
便は良便~泥状便で柔らか目。
泥状便が続く時に下痢止めを服用。

歯石付着がひどく、今後治療が必要です。

日々の様子は Dog Shelter Osakaの

☆Instagram【Dog Shelter Osaka日記】
をご覧下さい。

※短期間のうちに数回の生活環境変化を経験する犬は保護預かり先にて生活に慣れ、愛情を受け、落ち着いてくると、環境変化当初は出せていなかったもともと持っている性格やクセが出てくることがあります。
応募の前に「預かり日記」、紹介文の更新をご覧になっていただき、最近の生活様子や性格面のを再確認していただくと、ご家族の生活スタイル、家族構成やご家族のタイプ、住環境に希望の犬が向いているか否か、相性判断の材料になります。

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