犬のしつけインストラクター(有資格D.I.N.G.O認定)が、適正テストを行ったのち、自宅にて1~2週間犬を観察をしたうえで、紹介文を書いております。性格、犬種特徴、トレーニング状況、家庭犬適正などを考慮しています。

〔2206P07〕チワワ メス 推定3歳 体重2.9kg 【パプリカ日記】

2023.01.02

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【預かり期間7ヵ月経過】最新の家族募集紹介文です

本犬は繁殖引退犬として保護されました。
繁殖場時代のトラウマと人間不信からの警戒心が染みついており、
常に人間とは距離をとる子で、預かり当初は全然近寄らず捕まえられずでした。
サークルに逃げ込み、人がサークルに近づくと走り出て部屋の隅の方へ逃げていくような子でした。

触ることも難しかった当時から、時間をかけて色々と試行錯誤しながら暮らすこと7ヶ月。
現在では家庭生活というものにすっかり慣れ、同居人にもだいぶ心を許してくれ、無防備な寝顔を見せてくれたり、
力を抜いて抱っこされたりと、落ち着いてリラックスして過ごすことが出来るようになりました。
ここまで来るには、やはり大変なことも失敗も多々ありました。
 
 

この子を迎えてくださるご家族様には、慣れて家庭犬として過ごせるようになるまでには
どうしても時間がかかりますし、日々のケアについての注意点も数々あります。
 
時間的余裕、気分的余裕、忍耐強さ、体力、そして何よりこの子と家族になりたいという
ご家族全員の愛情と協力が必要です。
 
下記をご一読いただき、ご理解の上、それでもこの子を!と思っていただけるご家族様からのご応募を心よりお待ちしております。
 
 


*問題点(注意点)*
 
① 捕まらない
前述の通り、人からとにかく逃げていくのですが、何かに追い込むようにして、抱っこするよ!という意思を見せて、そーっと抱っこするのを繰り返していたら、出来るようになりました。
 
小さめのサークルにベッドを置いて、そちらに行くように誘導し追い込む。
→ 姿勢を低くし、そっと近づく。
→ ベッドを少し回転させ、後ろ向きにしてそっと抱っこする。
この時も、何度もすり抜けてサークル外に走って逃げていったりしますが、そういう時は無理強いせず、
また、サークルに誘導するところからやり直す。 

無理に抱っこするのはNGです。
恐怖と嫌悪感からますます警戒してしまいます。
根気よく、優しく何度も同じことを繰り返すことで、1ヶ月位でだいぶ慣れました。
抱っこや捕まえたい時は今も常にこの方法をしています。最近は前から普通に抱っこ出来ます。
 

②食糞癖
繁殖犬にはありがちな食糞を、当初は頻繁にしていました。
人目の無い時に出しては素早く食べる、を繰り返していました。
対処としては、大体しそうな時間(食事の前後など)はとにかく注意深く、本人には気づかれないように観察。
人間が部屋から出た時などにトイレをしがちなので、そろそろするかなというタイミングであえて部屋から出てみる、など。
しばらくして散歩に出れるようになると、散歩時に大小必ずすることがわかり、メインの排泄を散歩で出来るようになりました。
現在、朝晩の散歩時の他、室内でもする時がありますが、生活のリズム、食事のリズムも整ったためか、全く食糞はなくなりました。
 

③吠え
吠えの頻度は高く、人の声や気配、生活音、気になる物音などには敏感です。
また、人と目があったり、人が勢いよく動いたり、などにも吠えます。
声帯カットされていますが、その割には大きめ、高い声で「ヒャンヒャン!」という感じ。
ごはんなどの要求時にも吠える時あり。
最近は挨拶代わりや嬉しい時、行かないで!と人を引き止めたい時などにも吠えているので、
色々な感情を表したいときに言葉の代わりに吠えているみたいで、とても可愛らしくて、
豊かに感情表現をしてくれていると感じます。 
吠えに関しては、それぞれ感じ方も異なると思いますので、これはあくまでも預かり家族の個人的見解です。
もちろん、家庭環境、居住環境などによっては吠えること自体が問題になることもあります。
預かり宅は住宅街の一軒家で、いまのところ周囲に迷惑をかけるほどの騒音ではないと思われます。
ただ、声帯カットと、吠える頻度から、加齢時には気管疾患の可能性はあるかと思います。
吠えるという習性はなかなかやめさせるのは難しいですが、なるべく興奮させないよう、吠えが出た時にはあえて目を合わせないなど無駄にたかぶらせないようこころがけています。
 

④散歩
散歩は好きです。
散歩に行くよ、とリードを手にサークルに近づいて抱っこをするのは比較的早い段階でスムーズに出来るようになりました。
散歩は上手に歩くが、常に周囲に警戒心はあります。
人や犬がたくさんいる場所は苦手です。
他犬や人などには吠えは無いが出来れば避けたいタイプで、見つけると立ち止まったり、遠ざかったり、後ずさったりすることもあり、ダブルリードでしっかりコントロールする必要があります。
濡れるのは嫌いなので、雨の日は無理に散歩には行きません。
人間同士が立ち話などをしている時は、相手の同伴犬が落ち着いていれば、合わせて待っていたりできます。
預かり宅の場合は、散歩は1人だけの方がスムーズに歩きます。
散歩ではほぼ毎回大小排泄します。
 

⑤体のケア
散歩が出来るようになると、帰ってきてからその流れで膝の上でゴロンと仰向けで足を拭くのを習慣化し、
ついでに身体のブラッシングや着替えをするようにしました。(預かり宅先住犬がこのようにやっているのを見せ、同じようにしてみたら出来るようになりました。)
今では散歩帰りでなくても、着替えや歯磨きなどもやりたいときに出来るようになりました。
毛量が多く、抜け毛も多いです。
約10日〜2週間に一回シャンプーしています。
毛の手入れ、肛門腺も溜まりやすい体質ですので、定期的なプロのケアを受けた方が良さそうです。
 

⑥その他
食欲旺盛ですが、避妊後もあって太りやすく、少し制限中です。
まだ若く歯もたくさん残っていますが、硬いものは苦手なようです。
ごはんも、ドライだけだと食べにくそうなので少しふやかしています。
歯磨きが出来るようになったのはここ2-3か月なので、初期医療でスケーリングしてからそれまでケアできなかった為か、歯垢はそれなりについています。
将来的に歯の処置は必要になると思います。
オモチャ遊びはあまり執着はないが、たまにロープなどかじって地味に遊んでいます。
 

・・・以上、だいたいの問題点、注意点はこのような感じです。
環境と人に慣れるまでに時間がかかるが、一度慣れて信頼関係が築ければ、
とても可愛く賢く、家庭や人間の事情を理解しているが如く、空気を読み全く手がかからない良い子です。
ひとり留守番もフリーで5〜6時間くらいは問題なしです。
本当は撫でてもらい、可愛がってもらいたいのをうまく表現出来ないが、他犬が撫でてもらっていたりすると、私も!と自分アピールをして近づいてくるのが可愛いです。
今では、抱っこも習慣化しつつあり、本人もまんざらではない様子です。

慣れるまでは、この子の振る舞いを理解しながら無理せず見守っていく忍耐強さが必要となり、
焦ったり無理をするとまた警戒心を持ってしまうので、ひたすら心を開いてくれるまでゆったり接する方が良いでしょう。
かといって、全てこの子の好き勝手にさせるのではなく、
散歩やお手入れなど人間都合で行いたいことにはルーティンのルールを覚えてもらうように根気よく接すれば、
賢い子なので理解し出来るようになります。
抱っこや一緒のお出かけはずいぶん慣れてからになります。

同居犬に関しては、同じ位の大きさで相性の良い先住さんがいても良いと思いますし、
一人っ子でも大丈夫なのではないかと思います。
環境に慣れればお留守番は上手ですが、最初は何事も接するのにコツがいるので、
ケアと観察に時間的余裕があるご家族を希望します。 


この子と一緒に時間をかけて信頼関係を築いていってくださるご家族、
今日はこんなことが出来た、と一つ一つ段階を踏んでいくことに喜びを感じてくださる、
一緒に成長を楽しんでくださるご家族様との運命の出会いを願っています。

また、若くて身体能力は高く、すばしっこく捕まらなかったり、抱っこからの飛び降りなども想定し、
できれば小型犬の飼育経験があり、素早い動きの犬に慣れている家庭でないと対応できないかもしれません。
 
小学生以下のお子様のいる家庭、
飼育メインの方が高齢者だけになる家庭には譲渡できません。
 
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☆日々の様子は Dog Shelter のfecebookで☆ Dog Shelter

※短期間のうちに数回の生活環境変化を経験する犬は保護預かり先にて生活に慣れ、愛情を受け、落ち着いてくると、環境変化当初は出せていなかったもともと持っている性格やクセが出てくることがあります。応募の前に「預かり日記」、紹介文の更新をご覧になっていただき、最近の生活様子や性格面のを再確認していただくと、ご家族の生活スタイル、家族構成やご家族のタイプ、住環境に希望の犬が向いているか否か、相性判断の材料になります。

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