犬のしつけインストラクター(有資格D.I.N.G.O認定)が、適正テストを行ったのち、自宅にて1~2週間犬を観察をしたうえで、紹介文を書いております。性格、犬種特徴、トレーニング状況、家庭犬適正などを考慮しています。

〔2108S01〕トイ・プードル メス 推定5歳 体重5kg 【すいか日記】

2022.08.22

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4/9 更新

昨年の8月上旬の炎天下に迷子で保護されました。出産経験の可能性から、繁殖場からの飼育放棄も考えられます。
保護当初の検診で、PDA(動脈管開存症)と言う心臓疾患が発覚。これは心臓から肺へ血液を送る肺動脈と、心臓から全身へ血液を送る大動脈が、細い動脈管に寄って繋がっている疾患で、いつ心筋梗塞を起こしてもおかしくない状態だった為、手術しか選択肢はありませんでした。

普通は仔犬の時に手術をしなければ、成犬までは保たないと言われていますが、皮肉な事にゲージに入れられたままだったと考えられるため、生き延びていられたのではと思われます。 

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9月初めに1度目、10月20日に2度目の心臓の手術を受け、その後の経過も良く、回復に向かっています。
肥大している心臓は少しずつ小さくなって来てはいるものの、肥大したままの状態が長かったため、完全に正常な大きさに戻るのは難しいかも知れないとの事です。
以前服用していた心不全の薬と利尿剤も、現在は服用していません。
2度目の手術の時に、乳腺腫瘍を3個摘出し良性でした。
不妊手術、歯科処置も済んでいます。
歯科処置の前後に鼻血が続きましたが、大事に至らず治まりました。


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その後は元気にしていましたが、昨年末突然の発熱と共に後脚を引き摺る様に。
検査の結果は「免疫介在性多発性関節炎」と言う、免疫の異常により自分で自分の関節を攻撃してしまう、原因不明の自己免疫疾患でした。
すぐにステロイド投与が始まり、最初はなかなか効果が出ずに高熱が続き、関節の痛みもあり心配しましたが、途中薬の量を増やしてから徐々に回復していきました。
現在はステロイドの量を減らしながら経過観察中ですが、血液検査の結果も良好で熱と痛みも出ておらず、肝臓や心臓へのステロイドの副作用もなく、元気にしています。
この病気は完治が難しく、リバウンドを防ぐために最小限のステロイド投与を続けていきますが、症状が出ていなければ無理のない範囲で、お散歩など普通に生活することが可能です。


心臓、関節炎共に生活する上で気をつけていることは、お散歩の時に走らない、長時間歩かせない、あまり興奮させないようにと言うことです。

お散歩は好きなので、時々カートに乗せて休憩しながらゆっくり歩いています。
道路を歩くのもだいぶ慣れて、時々匂い嗅ぎをしながら、歩調を合わせてまっすぐ歩けます。他犬にも警戒することなく、上手にご挨拶が出来ます。

人は好きで、慣れるとすぐ甘える様になります。触って欲しくて手にスリスリして来たり、ピッタリとくっついて見つめて来る様子は、本当に可愛らしいです。 男性は苦手ではありませんが多少の警戒心があり、外で接する場合は大丈夫でも家の中では警戒心が大きくなり、帰宅時やオーバーリアクションに吠えることがあります。

それ以外の吠えは今のところなく、女性には帰宅時もリアクションにも吠えての反応はありません。

主にお世話をする人に対して執着心を持つ傾向にあるので、出来るだけ家族みんなで関われる環境が、本犬はより安心出来るでしょう。

お留守番は現在週3〜4回5時間まで出来ています。
本犬だけですと、過去に不安から吠え続けると言うことがおきたので、興奮を避けるためにもひとりにする訓練はせずに、先住犬と一緒にお留守番することで安定しています。
フリーですがいたずらはありません。
お留守番が少ないことが望ましいですが、一緒に居て気の合う先住犬がいますと安心かと思います。


ごはんは先住犬に合わせて、1日4回に分けて食べています。ドライフードだけでも、ウェットや野菜などを混ぜてもよく食べます。
支度中も騒いだり要求吠えは無く、時々待ちきれずに飛び跳ねますが、基本はおとなしく待つことが出来ます。

ステロイドの影響から食欲があり、早食いで先住犬のお皿を狙うことがあるので、ゲージの中で扉を閉めて食べています。
こちらから扉を開けるまで、静かに待っていられます。人間の食事中は静かにしていますが、落ちているものやジャンプで届くものには興味を示すので気をつけています。
おやつをもらう前は、お座りとお手も出来ます。


トイレはシートの認識がしっかりあるので、ほぼ100%シートで出来ます。小はステロイドの影響から水をたくさん飲むので1日10回近く(量が多め) 大は1〜2回です。今まで何度か違う場所で失敗はありましたが、失敗というよりは、気を引くためにした様な感じでした。食糞はありません。

歯磨き、お耳掃除はおとなしく出来ますが、爪切りは苦手なようです。ブラッシングは好きで、気持ち良さそうにしています。

ゲージやクレートでは、扉を開けたままなら眠ることが出来ます。車移動の時はクレートの扉を閉めても、おとなしく乗っていられますし、車酔いもしません。カートやバックのカバー閉めて電車移動も可能です。
興奮したり吠えたりすることはありません。


先住犬については、本犬が人に執着しアピールが強いので、その事があまり気にならず、ゆったり過ごせる落ち着いた子であれば、お互いにストレス無く過ごせると思います。

本犬も様子を見ながら少しずつ近づいて行くタイプで、一緒の空間にいることで安心する様です。


小学生くらいのお子様に撫でられても、警戒する事なく落ち着いていますし、高齢者の方との関わりも嬉しそうにしていました。

お散歩や人の出入りの前後は、多少の興奮があり活発に動きますが、静かにしている事も多く、今のところ体調への影響なく生活しています。甘えん坊で可愛らしく、また人の動きをよく観察していて、覚えることも早く賢い子です。


そしてこれからも継続しての通院が必要になる為、本犬の病気についてのご理解と、お留守番は少なく、新たな犬生を穏やかに楽しく過ごしてくださるご家庭を希望します。

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※短期間のうちに数回の生活環境変化を経験する犬は保護預かり先にて生活に慣れ、愛情を受け、落ち着いてくると、環境変化当初は出せていなかったもともと持っている性格やクセが出てくることがあります。応募の前に「預かり日記」、紹介文の更新をご覧になっていただき、最近の生活様子や性格面のを再確認していただくと、ご家族の生活スタイル、家族構成やご家族のタイプ、住環境に希望の犬が向いているか否か、相性判断の材料になります。

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