犬のしつけインストラクター(有資格D.I.N.G.O認定)が、適正テストを行ったのち、自宅にて1~2週間犬を観察をしたうえで、紹介文を書いております。性格、犬種特徴、トレーニング状況、家庭犬適正などを考慮しています。

おうち(かぞく)に帰ろう③

2011.11.12

ロッキー、りき、最後はラブラドールのジョリー。

ぺトン鎌倉からの道中、ジョリー吠える吠える。
サービスエリアに停まると吠え、
コンビニに寄ると吠え、
車が走り出しても当分は吠え・・・

ぺトンスタッフさんも言っていた、
ジョリーの声はおっきいっですよ~って。
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(上写真は保護当時のジョリー)
うん、確かに大きい(笑)

ジョリー住所をナビにセット。
所要時間15分弱。これまた近い。
ナビに揺られてブラブラ運転運転。
「あれ?、なんかこの感じ見たことあるなぁ・・・」って景色にぶつかる。
しばし考え、・・・あぁっ、捕獲保護作業をしたときにきた場所だぁ。記憶が戻ってくる。

保護日は前日深夜にゴー、翌朝現地入り、そのまま捕獲保護作業に向かう。
午前と午後2回に分け、暗くなって周りが見えなくなるまで動き、そのままトンボ帰りの強行軍。
保護した犬はケージに入れてバン、トラックに所狭しと積み上げて、保護、移動、保護の連続だったから、
どこがどの住所で、今どこにいて、どこで保護した犬で・・・途中から分からなくなり、覚える余裕もなし。

ジョリーの住所を入れても、何処かは分からず、まぁナビに任せておけばいいかぁぐらいにしか思わない。
さらにナビ通り行くと「あぁ、あぁ、通った通ったこの道。なんかフラッシュバック~」
なんて言いながら進んでいるうちにジョリー届け先に着いて・・・
あの日、日が落ちる手前で一番最後に犬を保護した場所だったことを思い出す。

「お~い、いるか~」なんて呼びかけた声に反応して、バァ~っと尻尾振りながら飛びだして来て、
飛び出てきた家に行ったり来たりを見て「おまえはこの家の犬だな~」なんて言ってたことも思い出す。

おまえ(ジョリー)あの時の犬だったのかぁ・・・ぺトンさんで保護してた半年間ぜんっぜん気付かなかった。
なかなか薄情な自分。いやいやあのバタバタ強行軍なら仕方ないだろ。自分を納得させる。

ジョリー飼い主さんと挨拶。
早速ジョリーを車から出すとすぐパパに気づき、ジョリーの表情がまた急に嬉しいそれに変わり、全身をくねらせ喜ぶ喜ぶ。その様子を見たら、もうジョリーがあのとき家から飛び出したり入ったりを繰り返していた犬にしか見えない。連れてくるまでのジョリーと今のジョリーが別の犬に見える。不思議だ。

ジョリーパパさん結構冷静に「よ~し、よし」。ジョリーに声掛けてる。

sakamotojyori-b.jpgsakamotojyori-b1.jpg

その喜んでいる姿が、犬のボディランゲージ(体の動きやしぐさ、様子でそのときの感情を表す)の教科書に載っている「嬉しい時のボディランゲージ」のまさしくそれじゃん!と突っ込みたくなるくらい(笑)わかりやすいねジョリー。

パパさんとの挨拶終わったら今度は家の敷地にだぁーっとダッシュで入ったり出てきたりするジョリー。
「あっ、あのときと一緒じゃん」と一人デジャブ。
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パパさんと話しながら敷地に入ると犬小屋が。
パパさんが持つ首輪に自分から寄っていき、付けられるジョリー。

付けられてひとしきり「嬉しいの舞」を披露した後、落ち着いたジョリー。
sakamotojyori-b2.jpg
あらビックリ。パパさんと外に出てみても、見えないところに二人がいなくなっても全く吠えないよジョリー。
移動中あんなに吠えていたのにさぁ~。
ホームはやっぱり落ち着くんかねぇ。


ジョリーパパさんとひとしきり話をしてから、挨拶をして、車で離れる。

ちょびっと離れたところで一旦車を止めて、
ナビ入れながら「よ~し、帰るかぁ~」と思ってジョリー家に目を向けると庭先が見えて・・・
ジョリーパパさんが中腰になって、ジョリーをパシパシ叩いているよ(笑)
声までは聞こえなかったけど、きっと声かけながら叩いているに違いない。勝手に解釈。


いい気分で帰宅の途に。

先日11月11日で震災から8ヶ月が経過しましたが、
震災後にドッグシェルターが保護した犬で、まだ家族が見つかっていない犬が1頭います。

保護捕獲するとき、捕獲場所に近い家の玄関先に保護していることと、連絡先を書いた紙を張ったり、埼玉県の避難所に行ってビラを掲示したり、現地で被災された方が保護された犬猫のリストを作ってくれて役場や避難所・仮設住宅の集会所等へ置いてもらったりと、飼い主さんに繋がる情報を待ちましたが、リッツはまだ家族が見つかっていません。
rixtu-b.JPG

このまま飼い主さんを探すのを待つだけでは犬も年齢を重ねていくし、それだけでは不十分だと思います。
例えば1年や2年と区切りのいいタイミングまで待ち、それでも家族が分からなければ、じゃあそこから新しい家族を探し、譲渡といってもその分犬も年齢を重ねているし、やはり譲渡後に元家族が見つかることもある。
1年は待ってからとも思うし、でも家族がわかっていなければ1年も2年も同じ、状況は変わらないままです。

そこで被災地から保護し、現在まで家族が見つかっていない犬については、譲渡後に家族が見つかり、ご家族が返還を希望し、犬を引き取れる状況、環境である場合は、返還をしていただくという条件付での里親募集を今から行うことにしました。

ミックス男子のリッツ。
近日、条件付譲渡、里親さん募集を開始します!

①ミックス ♂ 推定2~3歳 体重 約18Kg 保護場所:福島県双葉郡川内村
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募集を開始したビーグル系ミックスのブラッキーもよろしくお願いします!
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